取り上げられたのは昨年93歳で亡くなった山口彊(つとむ)さんで、私も何年か前にこの方の話をテレビで見たことがある。
さすがにお笑いクイズ番組で取り上げるないようではないだろう。
この抗議に対してBBCの番組プロデューサーが日本側に謝罪をした。
英BBCお笑い番組、二重被爆者を「世界一運が悪い男」
http://www.asahi.com/international/update/0121/TKY201101210499.html
問題となったのは、昨年12月17日に放映された人気の番組「QI」。司会者が、長崎出身の山口さんが広島に出張して原爆で大やけどを負った後に鉄道で長崎に戻ったことに触れ、「英国なら電車は止まっている」と英鉄道の不備を自虐的にとらえる内容だった。だが、ゲストのコメディアンが「長崎で入院したのか」とつっこむと、スタジオから笑いが漏れる一幕があった。
さらに、司会者が「山口さんが長崎に戻ると、また原爆が投下された」と述べると、観衆は爆笑。司会者は「二重被爆をして生き残ったのは、最も幸運か最も不運か」などと締めくくった。スタジオにはきのこ雲や山口さんの顔写真が掲げられた。
在英邦人から指摘を受けた大使館は、今月7日、BBCと番組制作会社に「山口さんの経験をこういう形で取り上げるのは、不適切で無神経だ」と広報文化担当の公使名で書簡を送った。
番組プロデューサーは今月17日、大使館への手紙で「(山口さんを)バカにする趣旨の番組ではなく、驚くべき経験を正確に伝えようとしたつもりだ。日本人の強さを真に称賛している」などと釈明しつつ、「(日本人)視聴者の気分を害してしまったことを非常に遺憾に思う」と謝罪の意を示した。抗議をした在英邦人にも非を認める内容のメールを送ったという。
日本でも「ザ・ベストハウス123」や「ザ・世界仰天ニュース」、「奇跡体験!アンビリバボー」などなど、海外で起こった話を紹介する番組がある。
同じようなもので、クイズ形式の番組だったんだろうか。
だとしたらコメディアンが不謹慎ネタで笑いを取るのは日本でもよくあることで、ちょっとそこは同情するが、そもそも被爆についての取り上げ方が問題があっただろう。
ふざけて取り上げていいものと悪いものがある。
そういう意味ではプロデューサーはちょっとうかつだったかもしれない。
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